個展直前のいま
(ここに来ていまさら何を言うつもり?)
そんなふうにも考えたのだけれど
ようやくここまで来たいまだから
そして、いまじゃないと
たぶんずっと本音を語れない気がするので
この場を借りて
今日はそっと打ち明け話を。

今年は制作続きで
かなりのオーバーワークだったので
疲れの反動でそうなったのかもしれないし
もしくは、創作に集中しすぎたあまり
エネルギーが繊細になりすぎて
普段はスルーするような様々なものにも
過敏に反応していたのかもしれない。

この夏。

つくづくね
(もう還りたいなぁ…)と
心底感じた瞬間があったんですね。

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「何も役に立てていない自分なんて
いる意味なんてあるの?」なんてね。
父や母にも「どうか早くお迎えに来て」と手をあわせてた。


かけがえのない我が子がいるというのに。

被災地での支援で
子供たちから暖かいレターをもらって
励まされたばかりだというのに。
来年も行く約束をしているのに。

レスキューされたロアをいう
愛らしい娘と出逢って
豊かで楽しい日々に感動しているのに。

優しい友人たちに恵まれているというのに。

特別な何かが起きたわけでもないのに
急にね、ふっとそう感じてしまった。

空っぽになっちゃった感覚。

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すべてが空回りをしてしまっていて
自分では、一生懸命やっているつもりでも
何ひとつ何も届いていない気がして…。

その一方で

もともと専業主婦で家事しかできなくて
たいして何も持っていなかった自分が
気持ちだけでよくもまぁ
自分を信じてここまで道を拓いて来たな…と
妙に感心する想いもあって

空回りしているだけで何もできていない
情けない自分という50%の気持ちと
よくやったからもう十分という真逆の50%の気持ち。

友達といれば笑っていたし
美味しくご飯も食べていたし
仕事もバリバリしていたけれど

そのふたつがあわさって
「空っぽ」になった時が続いてた。

きっと
役に立ちたい気持ちが強すぎるんだな。

例えば10階までやっとこのぼれたとしても
その時点ですでに12階を目指しているから
いつまで経っても
全然できていないと思ってしまう・・。
なかなか自分を認めてあげられない。

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魂の奥底に眠っていところに光を投じて
人々の意識に少しでも何かを働きかける…
図々しく言わせてもらえれば
そんな「魂の仕事」をしているつもりになっているから
社会をみても
人々をみても
なんだか一向に光が射してこない気がして

あぁ、無力過ぎて何の影響も与えられない…と。
私は力がなさすぎる…と。
その発想自体が
すごいエゴだということはわかっているものの
虚しさはどうにもならない。

そんなとき
突如、救世主のように現われて
救ってくれたのは
やはり作品たちでした。


自分の不甲斐なさにバカみたいに
涙をぽろぽろ流しながら描いている時
ある作品が
まるで私を助けにきてくれたかのように
すっと現われてくれて…


その作品をみたとき
「ほら、まだやることが残ってるでしょう?」
そんなことを言われているような気がして
甘えてる自分の弱さを見抜かれて
ピシッと正してくれた瞬間でした。
うまく表現できないけれど
大いなる愛にふわっと抱かれたような感じ。

その作品を目にした時から
何かが変化し、ムクムクとまた
制作意欲が高まったというわけです。


いつも明るく笑顔で
強くて元気いっぱいのChieさん像。

そこだけ見せればいいのだろうけれど
私も意外と迷ったり悩んだり
落ち込んだり沈んだりしていますよ~と
本当の自分も
たま~には正直に伝えておきたかった。

そんななかでも
作品に支えられ
人に助けられ
時間と共に元気になっていく。
人間って本当にたくましい。

いい時沈む時を繰り返しながら
それでも一歩また一歩と
前を見て進んでいっているんだろうな。


弱さを持っているから
強くなろうと思うし
弱さを知っているから
強さを持てているんだと思う。

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毎年恒例のいつもの原画展ですが
そんなストーリーも
ちょこっと裏ではあったことを
どこかで思い出として記しておきたくて
思わず綴っちゃいました~

聞きたくもない内容だったかも…
ごめんなさいね。


そして救いに来てくれたその原画作品は
今回、会場で展示することにしました。

たくさんの方にご覧いただければと思っています。

そんなこんなで
生涯に2度と来ない
2013年のオリジナルChieArt原画展
いよいよ始まります~♪♪


それではみなさま、会場でお待ちしております~♪