エジプト滞在中

朝陽や夕陽を何度も見る機会に恵まれました。



朝が非常に弱い私は

朝陽を拝むことなんて

普段の生活の中ではまずできないので

これも非日常の旅ならでは!

ありがたかったです。



アスワンへ行く目的は

まさにこの「朝陽」でした。



P2222772 (4)



訪問した時は、ちょうど春分の日。


IMG_0237



IMG_0234



アブシンベル神殿では

春分の日と秋分の日の年に2回だけ

入口から朝陽がまっすぐ神殿奥まで差し込み

ラムセス2世の像に

光があたるようになっているんです。





それはわずか、数分間だけのこと。




IMG_0066



何千年という大昔に

どうやってこのような設計ができたのか

奇跡と言われているのも納得です。




ご神体が並んでいるうち

冥界の神、プタハ神にだけは

光が届かないよう設計されているというのも

何かしら意図が感じられますね。




で。当然、その数分間の奇跡を見るために

この日は世界中から集まって来るわけです。




朝陽が昇るのは6時45分。




その瞬間を見るためには

そのときに神殿内に入っていなければなりません。



というわけで

深夜1時には神殿ゲートの外でスタンバイ開始!

神殿内に入るための、順番待ちが始まります。



ひたすら待ち続けている間には




ずるして割り込みをしようとする人たちが出てくるわ

押すな、押していないと喧嘩を始める人たちが出てくるわ

みんな徹夜で疲労が重なっているからか

少しずつ殺気立ってきていて

小さな戦いがあちらこちらで見られ始めました




IMG_0100

夜に行われる光と音のショー。

IMG_0088



これから

神聖といわれる神殿内で

年に2回だけの奇跡を体験しに行くはずなのに

え、これですか…????

という感じでしたが(笑)



その様子は

人の持つ諸々の顔を

あえて表面化して見せてくれたようで

人間っぽさ、生々しさを感じました。



こういう集団のなかでは

集合的無意識が繋がりやすくなり

あっという間に伝染していきます。




気をつけなければならないのは

「正義」という言葉を借りながら

誰かを罰して排除しようというエネルギー。

これは本当に強烈で移りやすい。怖いです。



そうならないためには

常に状況を傍観して見る癖をつける、に限ります。



緊張感あふれるその現場で

唯一ほっと和んだのは

商魂たくましい物売りの人たちでした。




え~いま、このピリピリした空気のなかで

適当な値段を言って入ってくるの~?と思いましたが

その絶妙なタイミングを含め

妙に微笑ましくなって思わず笑えてきて

うん。笑いってすべてを包み込む

強さがあるなぁ~と感じた瞬間でした。




そしてたくましさを感じた瞬間がもうひとつ。



何時間か待ったあとで

ようやくゲートが開いた時です。


我先に!とピリピリ感がマックスに達している時

何時間も待ち続けたひとたちの

長蛇の列のことなんか無視して

ゲート横にいる警備の人のところへひょこっと来て

話しかけているエジプト人のおばあちゃんがいたんです。



どうも「入れてくれ」と言っているよう。

「いや無理だよ。並んでもらわないと…」と

言っていた若い警備員でしたが

腰の曲がった大人しそうなおばあちゃんの

何とも寂しげな表情とお願いポーズに

(それじゃ、ばれないうちにさっさと入って…)というジェスチャーで

さっとおばあちゃんを通してあげたという。。。



これ、ちょうど私の前で起きたんです。


驚くほど大胆な割り込み法を使ったおばあちゃん(笑)

いけないことかも知れないけれど

怖い顔をした警備員さんが

おばあちゃんをさっと通したことが

温かく感じられて妙にほっこりしました






さてそんなこんなでゲートを通ったあとは

もうひとふんばり。

アブシンベル神殿まで猛ダッシュです!



次は神殿内に入る席を確保しないとならなかったんですね。

(まだあったんかい~っっ

そこから待つことさらに2時間以上。。



待ち過ぎでしょ?と言うもいると思いますが

逆の発想をすれば

神殿内に何時間もずっといれるなんて

なかなかできないことで、

貴重な体験でした。



IMG_0179



そのうえ、待っている間は

作品を奉納する気持ちで

ずっと神殿内に置くことができたので

作品も私も

ある意味では「頂いた時間」だった気がします。




IMG_0280




そうこうしているうちに

薄っすら陽が神殿内に入りこんできました。




IMG_0216



神秘の朝陽が

神殿奥のラムセス2世にあたり始めます。





実際はどうだったかというと

人が多すぎて

一瞬しか見れなかったし

肝心のラムセス2世像は

神殿のいちばん奥にあって

一般客は近くまでいけないんです。

なので、

ゆっくりその様子を

目に焼き付けるということまではいきませんでした。



が、そんななか

なんとか一瞬、パチッと撮ったのがこれ。



IMG_0207



かなりボケボケなのでわかりづらいと思いますが

暗い神殿のなか、真ん中に陽があたっています。




奇跡の瞬間は

そんなこんなで

一瞬で過ぎ去っていきました(笑)




と、同時にどんな状況であろうと

楽しむことができるたくましさは

生きていくなかで

何よりも力になってくれると

教わった日でもありました。





IMG_1091




神殿の外はまだ長蛇の列。




そんな人間たちの様子を

愛おしそうに見つめながら

太陽は微笑んでいるように見えました。





★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆

「ワークショップの告知」

<ヒカルランドにて光の瞑想体験&トーク>

 

日時 6月23日(土)14時~15時30分

場所 ヒカルランドセミナールーム 飯田橋駅より徒歩5分

 
会場では絵を展示します。

今年の新作版画「光の柱」の先行予約なども考えています


 

詳細・お申し込みは下記をご覧下さいね。(^-^)

http://hikarulandpark.jp/smartphone/detail.html?id=000000001772

 

★ TELでのお申しこみは→★ 03-5225-2671

( 平日 10:00〜17:00 )


※電話の際は、ChieArtセミナーと一声お伝えください。 



よろしくお願いします





☆☆★★★☆☆☆彡☆☆★★★☆☆☆彡☆☆★★★☆

 ChieArt Shopでは

新作ミニ版画などを販売しています。

よろしければのぞいてみて下さいね



至高の愛

作品「至高の愛」




静穏な響き

作品「静穏な響き」




seimai_no_ibuki_03

作品「生命の息吹」




★ChieArt Shop→
こちら