エジプト滞在中
朝陽や夕陽を何度も見る機会に恵まれました。
朝が非常に弱い私は
朝陽を拝むことなんて
普段の生活の中ではまずできないので
これも非日常の旅ならでは!
ありがたかったです。
アスワンへ行く目的は
まさにこの「朝陽」でした。

訪問した時は、ちょうど春分の日。


アブシンベル神殿では
春分の日と秋分の日の年に2回だけ
入口から朝陽がまっすぐ神殿奥まで差し込み
ラムセス2世の像に
光があたるようになっているんです。
それはわずか、数分間だけのこと。

何千年という大昔に
どうやってこのような設計ができたのか
奇跡と言われているのも納得です。
ご神体が並んでいるうち
冥界の神、プタハ神にだけは
光が届かないよう設計されているというのも
何かしら意図が感じられますね。
で。当然、その数分間の奇跡を見るために
この日は世界中から集まって来るわけです。
朝陽が昇るのは6時45分。
その瞬間を見るためには
そのときに神殿内に入っていなければなりません。
というわけで
深夜1時には神殿ゲートの外でスタンバイ開始!
神殿内に入るための、順番待ちが始まります。
ひたすら待ち続けている間には
ずるして割り込みをしようとする人たちが出てくるわ
押すな、押していないと喧嘩を始める人たちが出てくるわ
みんな徹夜で疲労が重なっているからか
少しずつ殺気立ってきていて
小さな戦いがあちらこちらで見られ始めました


夜に行われる光と音のショー。

これから
神聖といわれる神殿内で
年に2回だけの奇跡を体験しに行くはずなのに
え、これですか…????

という感じでしたが(笑)
その様子は
人の持つ諸々の顔を
あえて表面化して見せてくれたようで
人間っぽさ、生々しさを感じました。
こういう集団のなかでは
集合的無意識が繋がりやすくなり
あっという間に伝染していきます。
気をつけなければならないのは
「正義」という言葉を借りながら
誰かを罰して排除しようというエネルギー。
これは本当に強烈で移りやすい。怖いです。
そうならないためには
常に状況を傍観して見る癖をつける、に限ります。
緊張感あふれるその現場で
唯一ほっと和んだのは
商魂たくましい物売りの人たちでした。
え~いま、このピリピリした空気のなかで
適当な値段を言って入ってくるの~?と思いましたが
その絶妙なタイミングを含め
妙に微笑ましくなって思わず笑えてきて
うん。笑いってすべてを包み込む
強さがあるなぁ~と感じた瞬間でした。
そしてたくましさを感じた瞬間がもうひとつ。
何時間か待ったあとで
ようやくゲートが開いた時です。
我先に!とピリピリ感がマックスに達している時
何時間も待ち続けたひとたちの
長蛇の列のことなんか無視して
ゲート横にいる警備の人のところへひょこっと来て
話しかけているエジプト人のおばあちゃんがいたんです。
どうも「入れてくれ」と言っているよう。
「いや無理だよ。並んでもらわないと…」と
言っていた若い警備員でしたが
腰の曲がった大人しそうなおばあちゃんの
何とも寂しげな表情とお願いポーズに
(それじゃ、ばれないうちにさっさと入って…)というジェスチャーで
さっとおばあちゃんを通してあげたという。。。
これ、ちょうど私の前で起きたんです。
驚くほど大胆な割り込み法を使ったおばあちゃん(笑)
いけないことかも知れないけれど
怖い顔をした警備員さんが
おばあちゃんをさっと通したことが
温かく感じられて妙にほっこりしました
さてそんなこんなでゲートを通ったあとは
もうひとふんばり。
アブシンベル神殿まで猛ダッシュです!
次は神殿内に入る席を確保しないとならなかったんですね。
(まだあったんかい~っっ
)
そこから待つことさらに2時間以上。。
待ち過ぎでしょ?と言うもいると思いますが
逆の発想をすれば
神殿内に何時間もずっといれるなんて
なかなかできないことで、
貴重な体験でした。

そのうえ、待っている間は
作品を奉納する気持ちで
ずっと神殿内に置くことができたので
作品も私も
ある意味では「頂いた時間」だった気がします。

そうこうしているうちに
薄っすら陽が神殿内に入りこんできました。

神秘の朝陽が
神殿奥のラムセス2世にあたり始めます。
実際はどうだったかというと
人が多すぎて
一瞬しか見れなかったし
肝心のラムセス2世像は
神殿のいちばん奥にあって
一般客は近くまでいけないんです。
なので、
ゆっくりその様子を
目に焼き付けるということまではいきませんでした。
が、そんななか
なんとか一瞬、パチッと撮ったのがこれ。

かなりボケボケなのでわかりづらいと思いますが
暗い神殿のなか、真ん中に陽があたっています。
奇跡の瞬間は
そんなこんなで
一瞬で過ぎ去っていきました(笑)
と、同時にどんな状況であろうと
楽しむことができるたくましさは
生きていくなかで
何よりも力になってくれると
教わった日でもありました。

神殿の外はまだ長蛇の列。
そんな人間たちの様子を
愛おしそうに見つめながら
太陽は微笑んでいるように見えました。
★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆★★☆☆
「ワークショップの告知」
※電話の際は、ChieArtセミナーと一声お伝えください。
よろしくお願いします

☆☆★★★☆☆☆彡☆☆★★★☆☆☆彡☆☆★★★☆
ChieArt Shopでは
新作ミニ版画などを販売しています。
よろしければのぞいてみて下さいね

作品「至高の愛」

作品「静穏な響き」

作品「生命の息吹」
★ChieArt Shop→こちら
朝陽や夕陽を何度も見る機会に恵まれました。
朝が非常に弱い私は
朝陽を拝むことなんて
普段の生活の中ではまずできないので
これも非日常の旅ならでは!
ありがたかったです。
アスワンへ行く目的は
まさにこの「朝陽」でした。

訪問した時は、ちょうど春分の日。


アブシンベル神殿では
春分の日と秋分の日の年に2回だけ
入口から朝陽がまっすぐ神殿奥まで差し込み
ラムセス2世の像に
光があたるようになっているんです。
それはわずか、数分間だけのこと。

何千年という大昔に
どうやってこのような設計ができたのか
奇跡と言われているのも納得です。
ご神体が並んでいるうち
冥界の神、プタハ神にだけは
光が届かないよう設計されているというのも
何かしら意図が感じられますね。
で。当然、その数分間の奇跡を見るために
この日は世界中から集まって来るわけです。
朝陽が昇るのは6時45分。
その瞬間を見るためには
そのときに神殿内に入っていなければなりません。
というわけで
深夜1時には神殿ゲートの外でスタンバイ開始!
神殿内に入るための、順番待ちが始まります。
ひたすら待ち続けている間には
ずるして割り込みをしようとする人たちが出てくるわ

押すな、押していないと喧嘩を始める人たちが出てくるわ

みんな徹夜で疲労が重なっているからか
少しずつ殺気立ってきていて
小さな戦いがあちらこちらで見られ始めました



夜に行われる光と音のショー。

これから
神聖といわれる神殿内で
年に2回だけの奇跡を体験しに行くはずなのに
え、これですか…????


という感じでしたが(笑)
その様子は
人の持つ諸々の顔を
あえて表面化して見せてくれたようで
人間っぽさ、生々しさを感じました。
こういう集団のなかでは
集合的無意識が繋がりやすくなり
あっという間に伝染していきます。
気をつけなければならないのは
「正義」という言葉を借りながら
誰かを罰して排除しようというエネルギー。
これは本当に強烈で移りやすい。怖いです。
そうならないためには
常に状況を傍観して見る癖をつける、に限ります。
緊張感あふれるその現場で
唯一ほっと和んだのは
商魂たくましい物売りの人たちでした。
え~いま、このピリピリした空気のなかで
適当な値段を言って入ってくるの~?と思いましたが
その絶妙なタイミングを含め
妙に微笑ましくなって思わず笑えてきて
うん。笑いってすべてを包み込む
強さがあるなぁ~と感じた瞬間でした。
そしてたくましさを感じた瞬間がもうひとつ。
何時間か待ったあとで
ようやくゲートが開いた時です。
我先に!とピリピリ感がマックスに達している時
何時間も待ち続けたひとたちの
長蛇の列のことなんか無視して
ゲート横にいる警備の人のところへひょこっと来て
話しかけているエジプト人のおばあちゃんがいたんです。
どうも「入れてくれ」と言っているよう。
「いや無理だよ。並んでもらわないと…」と
言っていた若い警備員でしたが
腰の曲がった大人しそうなおばあちゃんの
何とも寂しげな表情とお願いポーズに
(それじゃ、ばれないうちにさっさと入って…)というジェスチャーで
さっとおばあちゃんを通してあげたという。。。
これ、ちょうど私の前で起きたんです。
驚くほど大胆な割り込み法を使ったおばあちゃん(笑)
いけないことかも知れないけれど
怖い顔をした警備員さんが
おばあちゃんをさっと通したことが
温かく感じられて妙にほっこりしました

さてそんなこんなでゲートを通ったあとは
もうひとふんばり。
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次は神殿内に入る席を確保しないとならなかったんですね。
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そこから待つことさらに2時間以上。。
待ち過ぎでしょ?と言うもいると思いますが
逆の発想をすれば
神殿内に何時間もずっといれるなんて
なかなかできないことで、
貴重な体験でした。

そのうえ、待っている間は
作品を奉納する気持ちで
ずっと神殿内に置くことができたので
作品も私も
ある意味では「頂いた時間」だった気がします。

そうこうしているうちに
薄っすら陽が神殿内に入りこんできました。

神秘の朝陽が
神殿奥のラムセス2世にあたり始めます。
実際はどうだったかというと
人が多すぎて
一瞬しか見れなかったし
肝心のラムセス2世像は
神殿のいちばん奥にあって
一般客は近くまでいけないんです。
なので、
ゆっくりその様子を
目に焼き付けるということまではいきませんでした。
が、そんななか
なんとか一瞬、パチッと撮ったのがこれ。

かなりボケボケなのでわかりづらいと思いますが

暗い神殿のなか、真ん中に陽があたっています。
奇跡の瞬間は
そんなこんなで
一瞬で過ぎ去っていきました(笑)
と、同時にどんな状況であろうと
楽しむことができるたくましさは
生きていくなかで
何よりも力になってくれると
教わった日でもありました。

神殿の外はまだ長蛇の列。
そんな人間たちの様子を
愛おしそうに見つめながら
太陽は微笑んでいるように見えました。
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<ヒカルランドにて光の瞑想体験&トーク>
日時 6月23日(土)14時~15時30分
場所 ヒカルランドセミナールーム 飯田橋駅より徒歩5分
会場では絵を展示します。
今年の新作版画「光の柱」の先行予約なども考えています
詳細・お申し込みは下記をご覧下さいね。(^-^)
http://hikarulandpark.jp/smartphone/detail.html?id=000000001772
★ TELでのお申しこみは→★ 03-5225-2671
( 平日 10:00〜17:00 )
※電話の際は、ChieArtセミナーと一声お伝えください。
よろしくお願いします


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作品「至高の愛」

作品「静穏な響き」

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